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雄牛に似た形で、頭上に収まっているそれ。
身に着けるものとしての加工以外にこれといって手を加えられていなかったそれは、しかし十分な強度を持っていた。
衝撃を吸収し、受け流し、兜としての役割を果たしきるほどに。

それでも幾年もの月日と幾千もの戦いは、それを確実に削り取っていく。表面を抉り、ひび割れが広がる。へし折れ、砕け散りそうになる事も何度もあった。

だがその度にそれは補修され、補強され、傷を埋められていった。
そしてその度にひとつ頑丈になり、その度にひとつ重くなった。
それはまるで経験と共に成長していくようにも見えた。

内側から、外側から、何度も縫われ継ぎ足されたそれは、今では半分近くが骨では無くなっている。

雨に打たれ、泥と土埃を流した後。そこには金属で埋められたひび割れが血管のように走り、鈍く光を反射するのを見ることができるという。
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