上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
火を入れた炉の傍ら、骨の兜を被った男が手の内のものを眺めている。

四角く薄っぺらいそれは、丁寧にハンカチで包まれていた。
手に持つ男のものとはとても思えない。実際別の誰かの物だろう。


形状からは、中身はカードのようだと思える。
だとしたらそれはタロットなのか、トランプなのか。
そして絵柄は何か、書かれている言葉は。

それとも全く別のものか。

もしくは、中身など無いのかもしれない。


男がハンカチを解こうとした手を半ばで止める。
ほんの少しだけ笑い、そして。

ハンカチごと炎の中へと放り投げた。

「カードを一枚引いて。そしてそれを片がつくまで絶対に私に見せるな」


そう告げたのが、ビーストアークとの戦争の前。
片がつくというのはビーストアークと帝国の戦争について言っていたのだから、とうの昔に期限切れ。
正直すっかり忘れていた。

届けられたそのカードはハンカチに包まれている。

話によると引いたその時にそうして、今までずっとそのままだと言う。
誰一人、それこそ引いた者さえ中身を見ていない。

―なんだ、つまらない

つまらない上に甲斐が無い。
誰も知らない秘密は、それこそ存在しないのと同じだと言うのに。

果たしてそれは当たっていたのか、外れていたのか。
私にとって大きなものとして、何を暗示していたのか。

先の戦争。
BAの勝利
ドラバニアの敗北
アニマと牙を交えた事
アイスブルーとの確執と決着
蟲使いとの共闘
クロゼットとクラトとカトゥサ
イオギオンとライア達
ファーヴニルとホラさん
イヴリースさんと飼い犬
花の精霊。

歌乃。

それとも全然別の事だろうか。


しかし興味があると言えば、嘘になる。

思考を遊ばせるのはこの辺にしておこう。

ハンカチが少々勿体無いが、開いて表だったら最悪だ。
このカードを包むのが使命だったと、諦めてもらう。

燃えて消えろ。
カードの験かつぎはこれで終い。
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。